建物の耐震診断に於いて、外観劣化調査(目視)、図面照合調査、コンクリート圧縮強度試験、コンクリート中性化試験などの各調査により、現状の建物状態を把握し、その結果を耐震診断に反映させるための調査を行ないます。
建物内外部の目視可能な範囲について、構造躯体や外壁の劣化・変質などを調査・記録します。非構造部材については建物外周部の仕上げの劣化や設備機器の固定不良など、地震時に落下の危険が想定される部分について調査します。
コンクリート内部探査,X線探査,RCレーダ探査,耐震診断現地調査,建物外観劣化調査,図面照合調査,コンクリート圧縮強試験,コンクリート中性化試験,非破壊式コンクリート圧縮強度試験,一戸建住宅の建物全般について、目視可能な範囲で設計図と現況の相違を実測・照合・記録します。主な確認項目) 構造壁の配置(新設と撤去)、壁開口の大きさ、壁の構造材種別、スパン、柱・梁の断面寸法、階高、設備重量物の配置など
躯体からダイヤモンドコアにより試験供試体を採取し、「コンクリートの圧縮強度試験」(公的第三者試験機関による)を行ないます。供試体採取の際は、事前にレーダ探査、X線探査を行ない、躯体内の鉄筋や埋設物を確認した上で安全に採取します。供試体採取後の穴は、現状復帰を基本に無収縮モルタルにより、ペンキ塗装も含めた復旧を行ないます。
採取した供試体に、JIS K8001で規定する1%フェノールフタレイン溶液を噴霧して、アルカリ呈色反応により中性化の深さを測定(公的第三者試験機関による)します。また、岸谷式中性化速度推定式から、建造後経過年数による中性化深さ推定値を逆算し、中性化深さ試験の値と比較します。
コンクリートに打撃を与え、返ってきた衝撃により強度を推定する手法で、非破壊で試験を行うことにより構造物に損傷を与えることなく測定が可能です。機器が軽量で容易に行えることから多数カ所での測定ができます。しかしコンクリートにモルタル等の仕上げがある場合事前の撤去が必要になります。供試体を採取する方法より精度は劣るため参考値、予備調査に用いることが多い試験方法です。
衝撃エネルギー | 0.225mkg(2.207nm) |
強度測定範囲 | 10N~70N/mm2 |
重量 | 1.4kg |
最近では一般の一戸建て住宅に於いても、大切な我が家がどのような状況にあるのかを調査することへの関心が高まって来ています。とりわけ基礎は建物の架台として最も大切な部分であり、配筋の状況やコンクリート強度・中性化深さについて調査します。