コンクリート内部X線探査の原理は、医療用に使われているレントゲン撮影と同じです。X線発生装置から照射されたX線によって、コンクリート壁内部の状況がコンクリート壁の裏面にセットされたフィルムに写されます。
撮影後、現像処理をしたフィルムからコンクリート壁内部の状況を視認します。フィルムの画像を基にコンクリート壁の表面に埋設物の位置を罫書き、コア削孔や改修工事箇所の安全を確認します。
X線(レントゲン)撮影は約10秒~数分で完了します。その後、X線車輌内の暗室にて約10~20分でフィルムの現像処理を行い、直ちに撮影したコンクリート内部の状況を解析します。
※コンクリートの厚みにより作業時間が異なります。
X線探査は医療に用いられるレントゲン撮影と同じ原理を利用しています。コンクリート壁内部に埋設された鉄筋や配管、電線類をそのままフィルムに写し出されるため、それらの正確な埋没位置を把握することが可能です。
X線探査は、コンクリート内部探査の中で最も信頼性の高い探査方法の一つです。
各書類の必要項目を記入し、KY活動を実施します。
施工予定箇所の位置・寸法を確認します。
事前に施工予定箇所の墨出しと、作業場近くに電源(100V10A)の確保をお願いします。
※電源が無い場合は発電機(低騒音型)を用意しますので事前にお知らせ下さい。
レントゲン撮影時は第3者への被ばく防止を徹底するため、立入禁止区域を設定します。
立入禁止区域については
[ X線探査の安全管理 ]をご覧下さい。
※現場におかれましては、関係者に対するX線探査実施の周知等にご協力ください。
X線発生装置を施工箇所に向けて設置します。
X線発生装置と探査対象との間には、約1m(装置サイズを含め約1,100mm)の焦点距離が必要です。また、その間には物を置かないよう、作業スペースの確保にご協力ください。
探査するコンクリートの裏面にフィルムをセットします。
外壁や階下のスラブ高が高いところにフィルムをセットする場合、事前に地盤面からセット位置までの高さを確認してください。高さが3m以上ある場合は適応する脚立もしくは足場をご用意ください。
※X線車両に常備する脚立は6尺です。
周囲の安全を確認し、X線発生装置でコンクリート内部のレントゲン撮影を行います。
レントゲン撮影が可能なコンクリート厚は350㎜程度までとなります。厚さ350㎜を超えるコンクリートには高出力装置で厚さ400㎜程度まで対応可能な場合もあります。
また、高出力機は料金も高く撮影可能な厚みも僅か50㎜しか増えないので特別なケースでの使用に限られています。
※350㎜を超える撮影についてはご相談ください。
レントゲン撮影後、直ちにフィルムの現像処理を行い、コンクリート内部の状況を調べます。
フィルム現像処理はX線車内の暗室で行うため、撮影場所の近くに駐車スペースの確保をお願いします。
フィルムの画像を基に、有効範囲や埋設物の位置をコンクリート面に罫書きます。
現地の罫書きをご覧いただきながら探査結果を報告し、有効範囲内での工事の可否を判断します。
探査結果からその箇所での工事が不可能とされた場合は、対処法などを提示の上、必要があれば再び撮影を行います。
当社では、X線探査結果から施工の可否を判断、または施工可能箇所を割り出し、引き続きコア削孔工事までを承っております。
X線を用いた作業は、電離放射線障害防止規則という法律によって安全と管理が定められています。
305㎜×254㎜
※X線の放射状に拡散する特性により有効サイズは200㎜×180㎜程度です。
コア削孔直径 | ~160ø | 180~210ø | 230~350ø |
フィルム枚数 | 1枚 | 2枚 | 3~4枚 |
※コンクリートの厚みによって変わります。
※75ø以下×2本が芯~芯100ピッチのような場合、障害物が無ければ1枚のフィルム内に収めることも可能です。
X管電圧 | 60~200[Kv] |
X管電流 | 3[mA] 一定 セラミックX線管 |